本編
あなたは眠っていたかもしれない。外を歩いていたかもしれない。しかしそんなことはお構いなしに、気がつけばその場所にいた。夢と現実の交差に、あなたは一瞬思考を止める。 そして今、あなたは千冬に手を引かれている。開いた重厚な扉の奥に、ステンドグラスで色づいた光が差し込んでいる。小じんまりとした空間の奥には祭壇があり、神聖な空気が満ちていた。
染谷千秋 : (ここは……)周囲を見渡します。あの場所かどうか目星!
目星どうぞ!
染谷千秋 : CCB<=83 【目星】 (1D100<=83) > 79 > 成功
見れば見るほどに、あなたの記憶にある映像、そのままの場所だった。 ただし、古い映像のようにノイズ掛かっていて、その全てが灰色だ。 所々景色がぼやけ、その空間の輪郭が揺れている。
染谷千冬 : 「――、――……」 染谷千秋 : 「……!」千冬の手を引いてこれから起こることを止めようとします。
千冬はあなたの声が聞こえていないようで、滔々と何かを語っている。でも、あなたは知っている。千冬はあなたが愛おしいと言わんばかりの、でもどこか悲しげな顔であなたを見る。その手にはナイフが握られている。
染谷千秋 : ナイフを奪い取ります。
あなたはそのナイフを奪い取ろうと手を伸ばす。 その時、背後から音が聞こえる。 カツ、カツ、カツ。 貴方以外の足音が一人分。 そして次に、軽やかに爪が鳴る音。
?? : 「なんてね。“ただの夢”だよ」
そんな言葉を耳に入れた瞬間、あなたが見ていた空間は消え失せる。 振り返れば、知らない男があなたの後ろに立っていた。
?? : 「この先を見たくなかった? あの日をやり直そうと思った? 運命を変えたいと思った?」 ?? : 「あはは。ご冗談を」 ?? : 「久しぶり。元気にしてたかい」
辺りの空間は瞬きをする間に貴方の自宅の一室となる。 それでも色彩が戻る事は無い、モノクロの世界。 貴方と眼の前のその人だけが色を保っている。 視界が忙しない。
染谷千秋 : 「……貴方は……」男と距離を取り、観察します。男に見覚えがあるかどうか目星!
目星どうぞ!
染谷千秋 : CCB<=83 【目星】 (1D100<=83) > 27 > 成功
アイデアもどうぞ!
染谷千秋 : CCB<=85 【アイデア】 (1D100<=85) > 19 > 成功
何度見ても、やはりこの男の外見に見覚えはない。しかし、姿かたちは関係ない。あなたは”知っている”。
染谷千秋 : 「どうも。……今度は何をお望みですか」戻してほしいと言っても無駄だと思うので、言うのを諦めま~~~っす。 ?? : 「まあまあ、ゆっくり話でもしようじゃないか」
そう言って目の前の人物はキッチンから皿を取り出す。目の前にコト、と置かれたのはカルボナーラだった。灰色の世界の中で、なぜかそれは自身の色を持ち、美味しそうな香りを漂わせている。そして男は正面の席に座った。
染谷千秋 : 「……」座ります。カルボナーラには口をつけません。
仮面から覗く男の口が厭らしく吊り上がる。
?? : 「さっきはああ言ったが、君に選択をやり直す機会を与えてやってもいいと思ってね。いや、世界をやり直せる機会と言ったほうが正しいかな?」 ?? : 「君の選択は正しかった? 君は今まで何一つ間違わなかった? 君はその選択をどう思っている? 君は何を望んでいる?」 ?? : 「後悔か、満足か。それとも無か。さあ、私に聞かせてくれよ」 染谷千秋 : 「満足してます。……俺が望むのは千冬と俺の身の安全だ。貴方達のような、……俺達が怪異と呼ぶものに踊らされない人生を望む」 ?? : 「へえ、そうなんだ。じゃあ」
また、軽やかな爪の音が鳴る。 ――景色が教室に変わった。 あなたの目の前には染谷千冬と、もう一人のあなたがいる。もう一人のあなたが、その体を捻って真後ろの席の千冬に話しかけている。
?? : 「確かこの世界に案内されてたんだったかな? ……さて君は、本当にそれだけで満足なのかい? そんなぬるま湯のような安全だけを本当に君は願っているのかい? 君はただの弟であることが嫌で、もっと彼と対等でいたい。いや、それ以上に、自分の掌に閉じ込めておきたいんじゃないか? 自分だけを見てほしいんじゃないか?」 染谷千秋 : 「……千冬の感情は千冬の物だ。俺が決めて勝手に左右していいもんじゃない。二人のことは二人で話す」 染谷千秋 : 「それに……俺はもう、千冬にとってただの弟じゃない。……唯一の弟だ。だから、要らない」 ?? : 「あはは。そうか。成長したね。そして、可哀想に」
瞬間、視界に黒一色が広がる。色のない世界でも、その飛び散った飛沫が何を示しているか分かる。その教室は悍ましい何かに薙ぎ倒されたかのように半壊し、肉塊が積み上がっていた。それは、目の前にいたよく知る二人も同様のものとなっていた。
?? : 「何処へ行けば傷付く事は無くなると思う? 何処へ行けば苦しむ事は無くなると思う?」 ?? : 「――そんな日は来ないよ」 ?? : 「君は私たちに出会ってしまった。ロクな死に方はしないさ」 ?? : 「君が幸せを求めるなら、私が何度でも壊してあげよう」 染谷千秋 : 「…………」
ぼとりぼとりと空間が溶け、足元が沈む。下を見て見れば、あなたの顔があった。 あなたの胴があった。 あなたの足があった。 あなたの腕があった。 それが何体も、地面に敷き詰められていた。その全てが血腥さと、腐敗臭を起こしている。……のだろうが、特に臭いが伝わって来る事は無い。あなたの足が色の無いあなたの死体の山に泥濘む。だけど、何処か現実味は感じられない。
?? : 「はは、何も言わないんだ。それは諦め? それとも反抗心かな?」 染谷千秋 : 「……何を言っても無駄でしょう。貴方の気分一つで全て決まるんだから」 染谷千秋 : 「……それとも、千冬には手を出すなって言ったら、聞いてくれんの?」 染谷千秋 : 「この場所に俺を呼んだ理由は?……貴方は、俺に何を望んでいるんですか」 ?? : 「よく分かっているじゃないか。染谷千秋、私は君をけっこう気に入っているんだ。君が無様に足掻いた末、宇宙の深淵に身を落とすのを楽しみにしていた。――だが」
次の瞬間、死体は全て消え失せた。 色の無い街の中で再度、あなたとその人の二人っきりだけになる。
?? : 「賭けをしてみても面白いかと思ってね。……君にそれを渡そう」
あなたの手に、ギラリと輝く鋭利なナイフが握られていた。
染谷千秋 : (はは!……急に呼び出したかと思ったら殺し合いをしろって?わけわかんねーなこいつ) ?? : 「それは神殺しのナイフだ。私を殺せたらお望み通りの世界にしてあげよう。そうしたら、君の大好きな兄が苦しむことも二度と無くなるだろう」 染谷千秋 : 「それは、今後一切怪異現象に巻き込まれなくなるってことか?……あんたを殺したら俺達もまとめて死ぬ、ってわけじゃねーだろうな」 染谷千秋 : (相手は怪異だ。戦って勝てると思えない。……渡されたこの武器も、本当に『神殺し』かどうか信用できねー。……前に魔女の空間で見た、あの黒いナイフみたいに、使ったら駄目って可能性もある。戦わずに逃げれる方法はねーか?) 染谷千秋 : 周囲に目星!
あたりを見渡しても目の前の男が作ったこの空間から逃れるすべはなさそうだった。この色のない、感覚のない世界で唯一色づいた、得体のしれない何かと二人きりだ。
?? : 「ああ、無い。君が勝ったらね。私が勝っても、君たちは今までと変わらず、終わらない地獄の中で生き続けるだけだ」 染谷千秋 : 「……へぇ。そっちにメリットがないんじゃねーの?」 ?? : 「……君の可能性を見てみたいと思ってね。多少のハンデはやろう。だから」
ぐにゃりと相手の姿が変形し、あなたのよく知る人物――自分自身の姿へとなる。
千秋? : 「これまでの”ただの夢”を掴んでみなよ。君の手で」 染谷千秋 : 「……戦いたくないって言ったら?」 千秋? : 「それはつまらないなあ。賭けにすら乗らないなんて。“ただの夢”にしてしまっていいのかい?」 染谷千秋 : 相手の挑発に乗るかどうかPOW*5/3で試します。 成功したら千冬との約束を思い出します。 失敗したら欲が勝って相手の挑発に乗ります。 染谷千秋 : CCB<=16*5/3 【POW × 5/3】 (1D100<=26) > 92 > 失敗 染谷千秋 : 負けました。愚かでした。 染谷千秋 : 「……戦いたくないなんて言ってないだろ?」 千秋? : 「ははは! 期待を裏切らないね。さあ、おいで」 染谷千秋 : 先制攻撃!
どうぞ!
染谷千秋 : キック! 染谷千秋 : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 58 > 成功 染谷千秋 : 1d6+0 【ダメージ判定】 (1D6+0) > 2[2]+0 > 2 千秋? : CCB<=83 【回避】 (1D100<=83) > 24 > 成功 千秋? : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 77 > 失敗 染谷千秋 : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 94 > 失敗 千秋? : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 72 > 成功 染谷千秋 : CCB<=83 【回避】 (1D100<=83) > 81 > 成功 染谷千秋 : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 76 > 失敗 千秋? : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 49 > 成功 染谷千秋 : CCB<=83 【回避】 (1D100<=83) > 70 > 成功 染谷千秋 : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 53 > 成功 千秋? : CCB<=83 【回避】 (1D100<=83) > 71 > 成功 千秋? : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 61 > 成功 染谷千秋 : CCB<=83 【回避】 (1D100<=83) > 71 > 成功 染谷千秋 : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 43 > 成功 千秋? : CCB<=83 【回避】 (1D100<=83) > 52 > 成功 千秋? : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 19 > 成功 染谷千秋 : CCB<=83 【回避】 (1D100<=83) > 12 > スペシャル 染谷千秋 : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 36 > 成功 千秋? : CCB<=83 【回避】 (1D100<=83) > 65 > 成功 千秋? : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 25 > 成功 染谷千秋 : CCB<=83 【回避】 (1D100<=83) > 93 > 失敗 千秋? : 2d6+0 【ダメージ判定】 (2D6+0) > 7[5,2]+0 > 7 染谷千秋 : CCB<=10*5 【CON × 5】 (1D100<=50) > 71 > 失敗 [ 染谷千秋 ] HP : 12 → 5 染谷千秋 : 「ッ……!」 染谷千秋 : 己が強すぎる
あなたはもう一人の自分に苦戦する。気がつけば時間が経ち、あなたの体力を消耗する。 どちらも回避2分の1で振ってください。
染谷千秋 : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 23 > 成功
CCB<=83/2 【回避/2】 (1D100<=41) > 42 > 失敗
千秋? : CCB<=83/2 【回避/2】 (1D100<=41) > 31 > 成功 千秋? : CCB<=75 【キック】 (1D100<=75) > 36 > 成功 染谷千秋 : CCB<=83/2 【回避/2】 (1D100<=41) > 75 > 失敗 千秋? : 2d6+0 【ダメージ判定】 (2D6+0) > 9[4,5]+0 > 9 [ 染谷千秋 ] HP : 5 → 0
あなたはその人にトドメを刺される。 傷口からはドプリと真っ赤な液体が流れ、そして刃を伝う。 ドクドクと血液が流れ致命傷が脈打つ。 段々と体温が冷えていく感覚がする。 息が出来ない、思考が真っ白になる。 血腥い、それでもその人は顔色一つ変える事は無い。 分かり切っていた事だ。 彼は人間ではないのだから。 ……彼? 眼の前のその人を、何も知らないのに。
千秋? : 「あーあ。もしもこれが“ただの夢”じゃなかったら、やり直せたのに。もしもこれが“ただの夢”じゃなかったら、運命を変えられたのに。でも、“ただの夢”になってしまったね。本当にこれで良かった? ……なんてね」 千秋? : 「もう良いか」 染谷千秋 : 「……」 千秋? : 「おやすみ。そしておはよう、千秋」 染谷千秋 : 意識が落ちる寸前、最期の悪あがきに男の足を掴んでナイフを刺します。 千秋? : 「……はは、はははははは!」
高らかな笑いを聞きながら、意識が途絶えた。 最後に、誰かに頭を撫でられた気がした。 ・・・ 意識が暗転して、また浮上する。 視界に入ったのは色を宿すあなたの家の天井だった。
染谷千冬 : 「……大丈夫か」
目を覚ましたあなたを、染谷千冬が覗きこんでいた。そして、あなたの頭を優しく撫でる。
染谷千秋 : 「……、負けた」千冬の様子を観察してから身を起こします。目星振ります。
どうぞ!
染谷千秋 : CCB<=83 【目星】 (1D100<=83) > 73 > 成功
千冬は心配そうな顔であなたを見つめている。
染谷千冬 : 「……?」
貴方が身体を起こせば枕元からカサリと紙の音が鳴った。 『満足なんて勿体ない』 あの手紙に何の意図があったのだろうか。 悪意の有無すら読み取れなかった。 彼はは何を考えていたのだろうか。 思考の波すら読み取れなかった。 ……自分は、あれの素性も知らない。 * * *
End【貴方の顔も知らない】
染谷千秋 : CCB<=31 【クトゥルフ神話】 (1D100<=31) > 76 > 失敗
能力値成長のハウスルールを整備したため、改めて成長判定どうぞ!
染谷千冬 : 1d2 【EDU 高校卒業時】 (1D2) > 1 染谷千冬 : 1d2 【EDU 専門卒業時】 (1D2) > 2 染谷千冬 : EDU12→15 染谷千冬 : ccb<=(18-11)*5 【CON成長】 (1D100<=35) > 41 > 失敗 染谷千秋 : ccb<=(18-10)*5 【STR成長】 (1D100<=40) > 21 > 成功 染谷千秋 : ccb<=(18-10)*5 【CON成長】 (1D100<=40) > 68 > 失敗 染谷千秋 : 1d3+1 【EDU成長判定(高校卒業時+転学)】 (1D3+1) > 1[1]+1 > 2 染谷千秋 : 1d6+1d4 【ダメージ判定】 (1D6+1D4) > 1[1]+1[1] > 2 染谷千秋 : 2d6+1d4 【ダメージ判定+マーシャルアーツ】 (2D6+1D4) > 3[2,1]+4[4] > 7
背景
探索者の可能性に賭けてみたくなったニャルラトホテプの話。